東京の西側に住んでおりますので、甲府などは車で1時間30分くらいでさくっといけるエリアになります。ここ数年はあまり足を運べておりませんでしたが、黄金週間(ゴールデンウィーク)の中日(29日)、日帰りでお寺訪問と温泉でゆっくりしてきました。
恵林寺(えりんじ)と言えば、武田不動尊(写真撮影禁止)と信玄公墓所で有名です。妻のリクエストで訪問したのですが、いやいやなかなかスバラシイお寺でした。お勧めです。
ゴールデンウィークの真っ只中、朝8:30という時間がよかったのか、まだ人もまばらで車も恵林寺の南の入り口にすんなり駐めることができました。参道を通りながらいくつかの門をくぐっていきます。朝の凜とした空気と参道、とても気持ちがよいです。
1582年3月、織田・徳川連合軍の武田領侵攻(甲州征伐)により、恵林寺は焼き討ちにあいます。燃え盛る三門の上で、快川紹喜(かいせんしょうき)が詠んだと言われる「安禅必ずしも山水を須いず、心頭を滅却すれば火も自ら涼し」が有名です。 写真の三門は建て直されたものですが、ここに100人詰められて燃やされたというのは、壮絶な話です。「心頭滅却」とは「心の中の雑念を消し去れば、無念無想の境地に至り、火さえも涼しく感じられる」という意味ですが、この状況下でのこのような句が詠める快川紹喜には感服します。
三門をくぐった後に正面に見える開山堂(下の最初の写真)です。夢窓疎石(むそうそせき)、快川紹喜(かいせんしょうき）、末宗瑞曷(まっしゅうずいかつ)の三像が堂内に安置されています。焼き討ちの際、三門から快川紹喜は1人の僧を逃していました。それが末宗瑞曷で、当時の様子を後世に伝え、恵林寺の再興を成し遂げた方になります。
拝観は奥にある庫裏(上の写真)が事務所になっており、そこからできます。この投稿で記載している内容の大半はこの事務所の方が説明してくださった内容です。いろいろと質問をするととても親切に丁寧に説明してくださいます。
この庫裏自体も火災にあい、明治末期に再興されたものだそうです。この屋根裏すごいですよね。釘を使わない建築様式。黒くなっているのは煤ですね。この釜でお湯を沸かしていたようです。最後に利用されたのは第2次世界大戦中の疎開の時だそうです。
庫裏に置かれている風林火山の屏風です。ちなみに、この事務所で購入できる勝守があるのですが、とてもデザインがよく格好良いです。思わず購入してしまいました。しかも、不敗の将と言われた信玄の勝守です。。(圧倒的な勝率ですが、実際には敗けたこともあります。)
どんなに注意して歩いても、キュッキュッキュッとなるうぐいす廊下と。庭園。
とても手入れの行き届いた庭園ですが、どのくらいの住職で管理されているのか伺ったところ4名というお話でした。凄いですね。
期待以上のお寺でした。気持ちがシャキッとなり、これからもまた頑張っていこう、とモチベーションアップにもなりました。事務所の方もおっしゃっていましたが、ホントにパワースポットですね。
