
メモツールに何を使うか、あれこれ試したりといろいろ手を出すことになる人も多くいるのではないかと思います。 かくいう私はと言いますと、確かにいろいろ試したかもしれませんが、実際に使っていたものはそれぞれ結構な期間使っていたと思います。 以下変遷です。
- ChangeLog
- chalow - CHAngeLog On the Web を使って HTML / ブログ形式への出力も
- Evernote
- ChangeLog 併用
- Confluence
- DocBase
- Notion
- お客さんの環境で使われていたので DocBase と併用
- Obsidian
- Evernote
1. ChangeLog 時代
1つ目の ChangeLog については、何ですかそのメモツールは?って不思議に思うかもしれません。
ソフトウェア開発に携わったことがある方ならピンとくるかもしれません。
ソフトウェア、ソースコードの変更履歴を残すために使われるファイルになり、
「いつ・誰が・何を・なぜ変えたか」を一つのファイルに時系列でまとめるための文章メモです。
具体的には以下のようなフォーマットを使います。
YYYY-MM-DD Name <email_address>
* Title:
Body...
ちなみに、今の時代は、ソースコード、文書などは Git などで管理されており、 Git が詳細な履歴を保持し、commit log などが使われ、わざわざ手書きで ChangeLog を残す意味が薄れてきており、ほとんど使われていないのではないかと思います。
この ChangeLog での運用の「一箇所に」というのがすごく重要で、何かメモを取るときには、 いつも同じ ChangeLog を開き、ChangeLog形式(記録フォーマットが決まっています)で記入します。 変更履歴を残すための目的のログですが、その記載項目(「いつ・誰が・何を・なぜ変えたか」)はメモに残すための要素として十分で、 そのフォーマットに沿ってメモを残していきます。
ChangeLog 自体は1つのテキストファイルですので、 専用のアプリは必要ありませんし、取りたいときにさっとメモをとれますし、書き込むフォーマットも決まっており、メモを取るのも苦になりませんし、 1つのファイルに全て入っていますので、情報が分散せず、後で情報を探すのも楽です。
その決まったフォーマットに沿ってパースしやすいので、テキストファイルのまま使うのもいいですし、 ブログ形式の HTML へ出力することなどもできます。 ブログ形式の HTML 出力には、chalow というツールがあり、一時期それを使ってブログを公開していたこともあります。
私は元々はソフトウェアのエンジニアでして、 何かものを書くときのエディタはエンジニアになりたての時の師匠の影響で Emacs をずっと使っています。 この Emacs には ChangeLog のモードがあって、書きたい部分だけ書いておけば、日付とかフォーマットとかは Emacs が面倒みてくれるので非常に扱い易いものでした。
相当長い間 ChangeLog でメモを残していたと思います。テキストファイルの ChangeLog も相当なサイズになっていた記憶があります。 (1ファイルに全て書いていくので)
便利で扱い易かったのに何故使わなくなったのかという点については主に2点でした。
- スマホなどマルチデバイスで使う場合、スマホで扱い難い
- スクリーンショットなどを含む画像、PDF などの外部ファイルの扱いがイマイチ
"1."のマルチデバイスの部分は、クラウドストレージにおくことでファイル自体は共有できるのですが、
書き込み、参照の利便性がスマホからだとかなり落ちてしまいます。
"2." の部分は、ChangeLog 自体はテキストファイルですので、
追加する画像、PDFなどのファイルの実体は別で管理して、ChangeLog にはその参照だけ記載するという方法になります。
PC/mac からの作業であれば、これでもまだなんとかなるのですが、スマホでやろうとすると面倒です。
2. Evernote 時代
ということで、「第2の脳」をうたい文句に登場してきた Evernote に移ったのでした。 いつから使っているのか・・・アカウントの情報にある登録日を見てみると、2009年9月となっています。かれこれ16年前にもなるんですね。

確かに情報を収集するという点においてとても優秀でした。メモを取るのも楽です。 また、スマホからでも便利に使え、画像、PDFなどの取り込みも楽、そして確か当時から OCR の機能は優秀で、 取り込んだ画像の文字列も検索結果にひっかかるということで重宝しておりました。
ただ、それでも幾つか問題も。
- 情報収集はやりやすいのですが、文書を書くインターフェイスがイマイチ(現在のように Markdown の書式も使えてキーボードだけでちょこちょこ書いていける状況ではなかった。短いメモはいいのですが、長い文書を書くときに扱い辛かった。)
- 会社の環境からアクセスできない(当時)。
- 何でもかんでも保持できるアプリですので、会社側でアクセス制御をかけていた時期がありました。
- ローカルに全てのファイルを抱えるため、容量が増えるにつれてローカルマシンの容量圧迫とアプリの動作のもたつき、不安定さ。
- 個人のPC環境を Linux に変えた。
Evernote も結構長い期間使っていたのですが、主に上記4点が理由で Web ベースのメモツールに移ることになります。 (ちなみに、この後の話にはなるのですが、現在はまた Evernote に戻っています。1〜3の問題が無くなったためです。)
"4."は完全に個人的な理由で、現在個人用のマシンとしては mac を使っています。 当時あまり自由にできるお金がなかったのですが、それでもそれなりのパワーのあるマシンが必要で、 当時の私には Mac は高く、であればと PC を購入して Linux (Ubuntu)を使っていました。 Linux 向けのクライアントアプリが Evernote はありませんので、選択肢としては Web を使う方法もあったのですが、 当時の Web のコンテンツではまだユーザビリティがそこまで高くなく、離れていくことになりました。
3. Confluence 時代, 4. DocBase 時代, 5. Notion 時代, 6. Obsidian 時代
この後、Web ベースの Confluence、DocBase へと移っていきます。
Confluence は企業での利用が多い、Atlassian 社が提供する Wiki (Wikiと呼ぶには多機能すぎますが) です。 文書を整理するのに必要な機能は網羅しており、使っていて機能的に文句はありませんでした。 ただ、当時まだ Cloud サービスはなく、自分でサーバを立ててそこで Confluence を動作させるという自前運用となっていました。 運用の手間もあり、Cloud サービスとして使えるものに移っていきます。
DocBase はとてもいいメモツールです。 常に進化し続けるサービスで、ユーザの声も柔軟に取り入れてくれます。 私も「この機能あったらいいんだけど・・・」と X で呟いた話が DocBase の運営会社に拾われ、 半年後(?)くらいには機能として取り込まれたりもしていました(当然私以外の方からも多くのリクエストがあったからですが)。 MCP サーバへの対応を早くから行っていたりしてくれていました。
ホントにメモ、文書を書く、そのナレッジを再利用するという点においてはとてもよかったのですが、 モバイルアプリがない点が私にとっては残念でした。 また、現在の環境的にはそう困ることはなくなったのですが、ネットワーク環境がない状況では何もできない・・・という点がネックでした。
この私にとってのデメリットは DocBase のサービス運用側の割り切りの一つで、全然アリだと思っています。 ただ、スマホ/タブレットで情報を収集、メモするときにアプリの方がいろいろ扱い易いところがあります。
Notion は仕事をしていた環境で使う必要があったので使っていました。 確かにこれも良いツールだと思うのですが、メモを取るという点においては私としては過度に多機能なツールでした。
スマホ/タブレットを扱う時間が増えてくる中で試してみたのが Obsidian です。 確かに良いツールです。 ただ、情報収集ツールとしては手間が少しかかるのと、情報を閲覧する、検索する際のインターフェイスがあまり自分に合わなかったところがあり、離れることになります。 (いろいろとカスタマイズできますので、頑張ればいろいろと実現できたはずですが、年齢的なところからなのか、そこを頑張る気になれず。。)
7. 再び Evernote 時代
いろいろと変遷があり、今年になって「オワコン」と呼ばれるようになっていた Evernote に戻ってくることになりました。 私が使用していなかった間にもいろいろあったようで、その評価はだいぶ落ちてしまっていたように思います。
ただ、今年に入って半年以上使っていますが、アプリ自体はかなりよくなっており、
当時 Evernote を離れることになった不満はなくなっており、運営する会社が変わってからの Evernote の進化は凄いと思っています。
まずはマイナスのところから、普通に問題ないところまでにかなりのスピード感で持ってきたように思います。そこから更に進化をしており、その歩みを止めようとしない雰囲気があり、安心して使えています。
Notionのようにガッチリ構造化したいわけでもなく、 Obsidianのようにローカルで自分の知識を組み立てたいわけでもなく、 Googleキープのように軽すぎてすぐ埋もれてしまうのも困る―― そんな人にとって、Evernoteはちょうどいい。 “書きやすくて、探しやすくて、まとめやすい”。 Evernoteは、ハードすぎず、ライトすぎず、ほどよく使える記録アプリとして、今も確かな存在感を持っている。
同感なんです。「書きやすくて、探しやすくて、まとめやすい」、ちょうどよい感じです。
気になる点としてはプライシングのところでしょうか。 最近またそれなりに使っているユーザにとってみると、実質値上げにあたる価格帯の変更がありました。 利用者にとっても、サービスを提供する会社にとってもハッピーな関係になるためには、 ある程度の金額がかかるのは致し方ないと思っています。 一方で、ランニングコストが上がり過ぎると将来どこまで使い続けられるのか、との不安も出てきます。
プライシングの懸念はあるものの、現時点では Evernote の進化のスピード感と安定性を評価しており、 しばらくはこのツールと共に歩んでいくつもりです。 また何年か経った時に、このメモツールの変遷に新しい章が加わるのか、 それとも Evernote との関係が続いているのか・・・どうなんでしょうね。。。