沖縄に何か所縁がある訳ではないのですが、ここ数年家族旅行の行き先として沖縄を選択しており、今年の3月、那覇港を見下ろす丘陵地にあったグスク(御城)の城趾である首里城を訪れておりました。そして、沖縄のシンボルであるこの首里城に感銘を受けていたところでした。
燃えて崩れ落ちる首里城の正殿をニュースで見たときには愕然としていまい、心が痛みました。自分が生きている間に生でこのようなニュースを見ることになるとは思っていませんでした。沖縄の人間でない私ですらそんな感じですので、地元の方にとってみたら相当辛いことだったのではないかとお察しします。
ニュース等の写真を確認しているところでは、以下の四角で括った箇所がほぼ全焼してしまっているようです。
Shuri Castle: A historic symbol of Okinawa goes up in flames
www.japantimes.co.jp
過去何度も消失を経験し、前回の消失が沖縄戦の1945年ということです。私が今年目にしていた正殿は1992年に復元されていたものでした。(2019年3月23日撮影)
漆塗りの赤(朱色)が印象的で、その塗料に桐油を使うというのが沖縄特有のものらしく、それが今回の火災が広がった理由としても上げられています。確か、正殿か北殿のどちらかで見た展示物に漆に使われている塗料は燃えやすいという記載もあったように記憶しています。
石垣市出身の屋部憲右さん(76)=福岡市=によると、桐油(アブラギリの種から採る油)に顔料を混ぜた塗料が使われている。屋部さん自身も守 礼門の工事で使った。
屋部さんは「本土の古い建造物は漆塗りだが、桐油を使うのは沖縄特有。あっという間に焼け広がったのは、この油も原因の一つだろう」と指摘する。 赤色出す塗料の「桐油」で火勢拡大か 防火体制が不十分の指摘も(沖縄タイムス) - Yahoo!ニュース
館内の美術工芸品が全焼を免れていたというのは暗いニュースの中でホッとされられる話でした。
首里城火災で2日、城内2カ所の収蔵庫内にあった琉球王国時代の美術工芸品など1075点が全焼を免れたことが分かった。
今回のこの火災は残念でしかたありませんが、原因を何とか特定した上で、時間とお金はかかってしまいますが、また朱の正殿が首里城に再建されることを願います。