最近は副業、100年人生を見据えた第2のキャリアのことを扱っているメディアをよく目にします。 この本は「決まった仕事以外になにかやりたくてうずうずしている人」へ向けて時間の考え方、使い方について小説家アーノルド・ベネットによって書かれた本です。出版されたのは結構古く、1900年台の初頭になりますが、全然古さを感じず、このご時世を狙ったビジネス書といっても違和感を感じないような内容でした。
- 作者: アーノルドベネット,Arnold Bennett,渡部昇一
- 出版社/メーカー: 三笠書房
- 発売日: 2016/05/11
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (5件) を見る
朝、目覚める。すると、不思議なことに、あなたの財布にはまっさらな24時間がぎっしりと詰まっている。そして、それがすべてあなたのものなのだ。
当り前のことと思っていたことがあえてこう書かれるとすごく新鮮で、朝の目覚めもすっきりしそうです。
誰もあなたから時間を取り上げることはできないし、盗むこともできない。
そうなんですよね。誰からも取り上げられないですが、結局は自分自身に時間の有効利用はかかっているのだと思います。
「無意識が生み出す膨大な"もったいない"時間」に以下のように書かれています。
朝10時から夕方6時までの勤務時間があくまで本当の意味での「一日」だとみなし、勤務時間の前の10時間とあとの6時間は、単なるプロローグとエピローグに過ぎないと思っている。
これを読んだときに、確かに日中の仕事は大変ですが、それを一日のすべてとしてしまってはもったいなさすぎる、と気付かされました。そして、
頭の中で、1日の中にもうひとつ別の1日(16時間の1日「内なる一日」)を設けるようにしなければならない。
と思うようになっています。
すでにわれわれは1日のうちから、利用できるのに無駄にされている時間を抽出した。週6日、毎朝の少なくとも30分間、そして週に3晩1時間半ずつ、合計すると週7時間半になる。
...
「この7時間半をフルに活用すれば、その週全体が活気と情熱にあふれたものとなり、退屈きわまりない職業にさえ関心が増すようになる」ということだ。
なお、読了後、アプリを使って本職以外に勉強している時間を残しているのですが、今年は今のところトータル182時間33分で、1週あたり6時間05分で目標の7時間半に届いていません・・・もう少しがばりましょう > 自分・・・
また、読書に関してふれている箇所もあり、以下のように書かれています。
自分が読んだものについて、少なくとも45分くらいかけて、注意深く、しんどくなるくらい反芻してみないなら(最初のうちはおそろしく退屈なものだが)、せっかくの夜の90分も無駄に費やされたのだといっても過言ではあるまい。 読書は要するに、どんどん先に進めてはいけないのである。
土井英司の「超」ビジネス書講義、レバレッジ・リーディング などとはこのあたりの読み方はちょっと異なりますが、人それぞれで、個人的にはビジネスに効く最強の「読書」の出口さん派で古典についてはじっくり読んだ方がいいかな、と思っています。
この本を読むまでに実践していることもいくつかありましたが、時間に対する考え方はとても素直に受け入れられるものでしたので、読後、自分の中になかったものはどんどん取り入れていくことにし、読後2年ほど経っていますが、それなりに続いているかなと思います。実際に結果を出すのはこれからですが。。。